「宅建」の略称で広く知られる「宅地建物取引士」は、不動産売買や賃貸の仲介などに不可欠な強力な国家資格。不動産が資産として大きな価値を持つ日本では、常にニーズが高く、就職にも抜群の活用度を誇ります。
では、具体的にどのような就職先に有利なのでしょうか?
この記事では、宅建を取得すると有利になる就職先の例をご紹介します。これから宅建を取ろうと思っている方や、すでに持っている方も、ぜひ参考に役立ててください。
宅建が有利な就職先の例
宅建を持っていると有利な就職先は次の通り。
- 金融機関
- 保険会社
- 小売り業
- 不動産業界
- 建築業界
「宅建」と聞くと、宅地や建物の売買や賃貸を行っている不動産や住宅、建築業界などの就職先が思いつきますが、実はそれ以外にも考えられます。
たとえば、不動産投資業務を行っている金融機関や保険会社などの就職先も考えられます。
飲食店やコンビニなどの小売業界では、新規店舗を出店する際、立地条件を重視しているため宅建の知識が活かせます。
また、不動産業界といっても従業員が数百人という大規模な企業から、社員の数が少ない小規模な会社までさまざまあり、就職先に困ることはないでしょう。
宅建で学んだ法律知識はビジネスでも必要なことが多く、資格を所有しているだけで評価が上がります。
なぜ、宅建は就職先に有利か?
宅建が就職先に有利とされている理由は、
- 不動産業界では「標準資格」だから
- 「業務独占」であるから
- 「設置義務」があるから
の3つ。
不動産業界では標準資格
宅建は、不動産業界では「標準資格」となっています。
宅建を取得すると、「宅地建物取引士」として不動産に関する専門知識を活かして、宅地または建物などの売買、交換、賃貸契約の際に、取引の相手方に重要事項の説明などを行います。
不動産業者が行っているこの仕事ですが、関連会社に勤めるすべての人が宅建を持っているわけではありません。就職してから取得をする人も多いものの、就職前に宅建を持っていると面接ではかなり有利なのです(就職してからでは、忙しくて勉強が大変です)。
業務独占である
不動産という大きな買い物の仲介である宅建士には、3つの「業務独占」があります。
- 契約締結前の重要事項の説明
- 説明書面への記名・押印
- 契約締結後の記名・押印
上記は有資格者にしかできない仕事内容です。
つまり、不動産関係に就職するなら、宅建を持っていない人よりも、持っている人の方が優遇されるわけです。
設置義務がある
宅建業者では、事務所ごとに5人につき1人以上の割合で宅建士の有資格者を置く「設置義務」があります。
ところが、不動産業界は全員が有資格者というわけではありません。資格を持っていない人も働いています。資格を持っていない人が多くなると、設置義務を果たせなくなってしまいます。だからこそ、宅建を取得すると就職に有利なのです。
まとめ
宅建は累積合格者が多いですが、「業務独占」「設置義務」がある以上、不動産や金融業界などの就職で間違いなく有利となる資格です。
少しでも就職に有利になるよう資格取得を考えている方は、試験に向けて頑張りましょう。
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