マンション管理士とは、どんな資格なのか?資格を取得すると、どんな就職先が考えられるのか?について解説します。マンション管理士に興味がある方のご参考になれば幸いです。
「マンション管理士」とは?
概要
マンション管理士は、マンション管理適正化推進法によって誕生した国家資格です。
分譲されたマンションの管理組合の管理に関し、管理組合や区分所有者などからの相談に応じ、助言や指導などの援助を行うのがマンション管理士の仕事です。
具体的には、長期修繕計画の作成や工事会社の選択などのアドバイス、管理規約の見直し、住居ルールの策定などを行います。
以下は、公益財団法人「マンション管理センター」のマンション管理士の説明です。
マンション管理士とは、マンション管理士試験に合格し、マンション管理士として登録を受け、マンション管理士の名称を用いて、専門的知識をもって、管理組合の運営とその他マンションの管理に関し、管理組合の管理者又はマンションの区別所有者等の相談に応じ、助言、指導その他の援助を行うことを業務とする専門家です。
試験
受験資格 | 特に制限なし |
試験内容 | マークシート方式の四肢択一 |
試験日 | 例年11月の下旬 |
受験費 | 9,400円 |
資格試験は、毎年11月下旬。申し込みの締め切りは、9月ごろまでとなっています。
向いてる人
実際にマンション管理士として活躍するなら、豊富な社会経験と知識を蓄えた方に向いています。現役時代の経験や能力が十分に活かせるからです。
若い方が取得を目指すのも良いですが、経験を積んでいないと顧客を前にしたときに説得力に欠けます。ですので、マンション管理士の取得よりも、他の資格を目指すことをおすすめします。
マンション管理士の就職先と需要
就職先の例
マンション管理士の活躍の場は次の通り。
- マンション管理会社
- 建設業
- 不動産業
マンション管理会社をはじめ、建設業や不動産業界などが主な活躍の場となります。マンション管理組合と顧問契約を結び、アドバイザーとして活躍する人も多いのが特徴です。
ただし、不動産業界への就転職に活かす目的で取得を考えているのであれば、宅建の方が難易度が低く取得をしやすいので、そちらをおすすめします。
需要
マンション管理士の需要はあります。
日本のマンションの総戸数は約600万戸、居住者は約1,500万人以上とも言われ、総人口の約10%がマンションに住居しています。
マンションは増え続ける一方で、建て替えや解体は一向に進んでいません。住民同士のトラブルや環境汚染、建物の老朽化など、マンションに関するさまざまな問題も増え続けています。
今後も住民のマンションへの永住意識が高まることが予想されるので、マンション管理士の需要は見込めるでしょう。
今後の需要
マンション管理士は、今後の需要も期待できます。
日本には築30年以上を超えるマンションが160万戸以上あります。築年数が進むほど管理には費用や手間がかかり、住民の抱える問題も増え続けます。
今後も老朽化したマンションが増え、問題も複雑化することが予想されます。スラム化を恐れる政府の施策も次々と打ち出されています。
マンションの管理・設備・法制度などに精通したマンション管理士は、重要性が認識される場面がますます増えるでしょう。
まとめ
マンション管理士とは、分譲マンションの管理組合や区分所有者などからの相談に応じ、助言や指導などの援助を行うスペシャリストです。
受験者数は少ないですが、需要のある国家資格です。興味のある方は、ぜひ資格取得を検討してみてください。
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